口内に異常が無いにも関わらず、舌に痛みを感じることはありませんか?
もしかしたらそれは「舌痛症」かもしれません…。
舌痛症とは?
舌にヒリヒリ、ピリピリとした慢性的な痛みや しびれた感じが続く舌の病気。
ほとんどの場合、見た目にも異常が感じられず、我慢できないほどの痛みやしびれはないが、重症になると耐えがたい痛みになる場合もある。
症状に波がある
朝起きたときや午前中はそうでもないけど、夕方や夜にかけて痛むことがよくあるの
あまりに長く舌の痛みが続くため、舌の癌ではないかと心配される患者さんも多いのですが、この病気が原因で舌癌になることはありません。
舌痛症の主な症状?
- ヒリヒリした痛み。
- チクチクと刺さるような感覚。
- 腫(は)れや赤み、炎症はない。
- 痛む場所が変わる。
- 神経のしびれはない。
●舌痛症の人は口の中が乾燥することが多く、舌などの表層組織に痛みを覚える。
●症状が進むと炎症を起こして辛味・塩味など刺激に敏感になり、食事が食べづらくなる。
●舌痛症にかかった多くの人は、食事しているときのほうが痛みが無くなるもの。そのため、舌痛症を訴える人の多くは、ガムなどを口に入れていないと落ち着かないことがある。
なりやすい人の特徴
- 遺伝による叢生や上顎前突、下顎前突。
- 骨の発育障害が部分的に現れることによる顎の変形。
- 指しゃぶりによる開咬。(前歯がかかみ合わない。)
虫歯を治療しない、抜けたままの歯を放置した状態が続くと、歯が正常な位置から移動して、歯並びやかみ合わせが悪くなる。
自宅でもできる噛み合わせチェック法
【閉経後の女性】
舌痛症は人口全体の0.7~3%に発症するとされている。
特に更年期の女性(40~50代)に多くみられ、閉経後の発症頻度は12~18%にのぼるともいわれている。
(日本歯科医師会 テーマパーク8020より)
【精神的なストレスがある】
日々溜まるストレス、過去に起きた辛い出来事や環境の変化(定年、リストラ、家族との死別など)をきっかけに舌痛症を発症する場合がある。
もともとストレスは慢性痛と関係があるといわれており、慢性痛を抱えやすい遺伝子があることも明らかになっています。
治療方法
お口の中はもちろん、心身ともに健康を保ちましょう!
【漢方薬の服用】
漢方は、体の根元から正す効果がある薬といわれており、ストレスや生活習慣によって出てきた異常を治す効果がある。
漢方は人の体に併せて使うので専門店や薬局での相談を。
【口の中の「入れもの」が原因】
入れ歯などが原因で舌痛症になるケースも見られる。
それに違和感があるとストレスとなり、また金属製のものであれば金属アレルギーの原因にもなってしまう。
原因のものを取り除けば解決することもあるため、歯科医師と相談を。
詳しくはこちら→ 金属アレルギー治療
【心理的な部分からの治療】
上記の対策をしても治らない人は、心療内科などで受診し、心理的な側面から治すようにする。特に仕事などのストレスが原因と考えられるときは必要。また、普段から舌のことを気にしないように心がける。