私たちは特に意識することなく、毎日歯で食べ物を噛んでいます。噛むことはもちろん、食べ物を細かく砕くための行為なのですが、単にそれだけに留まらず「噛むこと自体が体の健康に豊かな食文化のために役立っている」のです。
ひみこの歯がいーぜ!
学校食事研究会が作成した標語
弥生時代の人は現代人に比べて、噛む回数が何倍も多かったと考えられているため、卑弥呼(邪馬台国の女王)だって、よく噛んで食べていたのではないでしょうか。
ひ 肥満を防ぐ
み 味覚の発達
こ 言葉の発音がはっきり
の 脳の発達
は 歯の病気を防ぐ
が がんを防ぐ
い 胃腸の働きを促進する
ぜ 全身の体力向上と全力投球
ガム離れが進み市場縮小?
眠気覚ましやリフレッシュに他の商品が進出
- 不審物対策などのため街中からゴミ箱が減り、噛んだあと捨てるのが面倒との声が多い。
- タブレット菓子の普及など、消費者の選択肢の幅が広がったことも理由のひとつといわれている。
見直したいガムの効能
- 日本チューインガム協会によると、ガム1枚を噛む回数は約550回。チャーハンの約47回をはるかに上回る(各10グラム当たり)。
- 場所を選らばずに短時間で噛むことの効果を得られ、気分転換や口臭予防にも役立つためまだ手放せないアイテムでもある。
卑弥呼の時代より、歯科衛生の歴史
時代が進むごとに増える虫歯
前期縄文人は現代日本人よりも虫歯は少なく、歯の摩耗が多かったといわれている。
縄文中期以降は逆にむし歯が増え、歯の摩耗が減少。(軟らかい食物を食べるようになったため)
弥生時代になると、縄文時代よりも虫歯が増え、また「お歯黒」の習慣が始まった。
お歯黒をした埴輪も出土
平安時代から風習「歯固め」の日
元旦と6月1日は、硬いお餅を食べて、家族の長寿と健康を祈る習慣があった。普段から歯の根を固めておくことが、長生きする秘訣だと考えられていた。
ちなみに6/1は『チューインガムの日』にも制定されている。
赤ちゃんの成長過程でも、生後100日の「お食い初め」の頃に歯固めも行う。
噛んでセロトニン神経が活性化
α波が出てリラックス効果
研究によると、ガムを20分間しっかり噛み続けると、脳のセロトニン神経が活性化し、血液中のセロトニン濃度が増加したといわれている。セロトニン神経が活性化すると、ストレスを緩和し幸福感を高めるセロトニンの分泌が増え、うつなどの改善にも効果があるといわれている。
ヨガやウォーキングなどを行ってもセロトニン神経の活性化がみられるが、噛むだけで同じ効果があるのはうれしいですね。
脳波の一種で集中力や記憶力を高めてくれるα波。
噛むと「覚醒しながらリラックス」できるという独特な状態を作り出すことが可能。
集中力とリラックスの両方が必要なスポーツ選手が、積極的にガムを噛んでいるのはこのためです。