どんな時に?
疲れているときや風邪をひいたとき
普段は身体が持つ抵抗力によって抑えられていた炎症が、体の抵抗力が落ちることで抑えられなくなってしまい、症状として表れてきてしまったことによるもの。
歯の神経の治療後
治療の際、歯根膜にダメージを与えてしまうことで、その傷ついた部分を治そうとして、血液やリンパ液を大量に送り込むために起こる症状。
硬い食べ物を食べた後
歯に過度な力が加わり続けることになってしまうため、歯を支える歯根膜もダメージを受けてしまう。
緊張している時
無意識的に歯を食いしばってしまっていることが主な原因と考えられる。
歯根膜(しこんまく)の役割
あごの骨と歯をつなぐ薄い繊維状組織
歯根膜は物を噛んだ時、骨に与える衝撃を和らげる、クッションの役割をする。
また、噛んだ時の繊細な感覚や刺激を脳に伝えているセンサーの役割もある。
また、センサーのような働きによって、硬いものや柔らかいものを食べる時に噛む力を調節することが可能になる。
歯根膜は歯の靭帯とも呼ばれ、コラーゲン線維がおよそ半分を占める厚さ0.3mm位の組織。
歯や歯ぐき、神経等と比べるとあまり知られていないが、実はとても重要な役割を担っている。
歯根膜が何らかの刺激やダメージを受けている状態は、これを身近なところで例えると、肩こりと同じように血行障害が起こっているために現れる症状。
ストレスにも注意
血液の循環やリンパの流れの悪化
疲労やストレスは、体全体の血液やリンパ液の循環を悪化させてしまう。
歯ブラシで優しく歯ぐきをマッサージするように。
血行が良くなり歯ぐきの浮いた感覚も改善する。
食いしばり
ストレスから来る歯の違和感の正体は、自覚症状のない「歯の食いしばり」によるもの。無意識に歯を食いしばっていたり、寝ている間の歯ぎしりなどが要因となり、ダメージを受けた歯が、浮いたような違和感を引き起こしている。歯を食いしばると、歯根膜にもダメージを与えてしまう。
その他
歯の使い過ぎ、歯ぎしり、歯周病も原因。
歯ぎしり・食いしばりについてはこちら→ 歯ぎしり・食いしばり
慣用句「歯の浮くような台詞」とは?
意味と由来、語源
「歯の浮く」という表現は、違和感や不快感を感じることから由来する。
酸っぱいものを食べたり、不快な音を聞いたりした時に、歯の根が緩んで浮いたような感じになること。
固定されているはずの場所から、歯が浮いているように感じることで、違和感があることから由来。
類語⇒背筋が寒くなるような。
意味⇒わざとらしい台詞。お世辞。
例文
「君がいないと、僕の心は真っ暗闇だよ」
とか言っていて彼のデートでの歯の浮くような台詞は、彼女を困惑させるばかりだった。