歯の寿命と入れ歯
それぞれの歯の寿命
大臼歯で50年
小臼歯で60年
前歯が66年
犬歯が約70年
何歳くらいから必要になるの?
年齢とともに減少する残存歯数
45~54歳・・・27.0本
55~64歳・・・24.5本
65~74歳・・・20.8本
75歳以上・・・15.7本
後期高齢者(75歳以上)では平均で約半分の歯が失われている。
入れ歯の種類
部分入れ歯
残っている自分の歯がある状態で、一部の歯を補うために使われる。自分の歯に固定する金具や樹脂製のつまみで固定しているが、取り外しやすく出来ている。
総入れ歯
全ての歯が無くなってしまった場合に使用される。上顎や下顎の歯茎に密着させる形で装着。取り外しは可能だが、就寝時や手入れ時以外は、装着したまま過ごすことが一般的。
「自身で取り外しができないもの」もあれば、「取り外しは可能だが外れにくいもの」もある。
入れ歯の寿命・・・何年くらい使用可能?
残っている歯を1本でも失った場合は、入れ歯を修理または新規作製しなければならなくなる。また口内の歯茎や骨は数年経つと変化するため、入れ歯は一度作ればそのまま使い続けられるわけではなく、数年ごとに作り直す必要がある。
入れ歯の供養
覚王山日泰寺(名古屋市千種区)
2022(令和4)年の10月8日、毎年恒例の供養祭が行われ、一般の人や医療関係者らおよそ50人が参列し、各自が持ち寄った古い入れ歯や、役目を終えた歯を供養した。
妙興寺(岡山県瀬戸内市)
こちらでも10月8日、毎年恒例の供養祭が行われ、地元の患者や地域の歯科医師、歯科技工士、材料店らおよそ30人が参列し、新聞やローカルTVの取材陣も訪れた。
リサイクル
不要な入れ歯で救えること
入れ歯には、部分入れ歯を残った歯に引っ掛けるための“クラスプ”という留め金が付いている。その中には貴重な貴金属が使われている。
(極細のコバルトクロムや、太い金銀パラジウム合金、ニッケルクロムなど)
この金属のみを入れ歯から回収し、精製することで資源のリサイクルが行われる。
(※貴金属を使用しないクラスプは対象外といわれている。)
これらの資源は、発展途上国の子供達の医療や教育のために日本ユニセフ協会を通じて寄付されている。
※前出の供養された入れ歯も、レアメタルの回収による資源の有効活用に役立てている。
自治体での取り組み
静岡県富士市や東京都世田谷区などでは、庁舎内などに入れ歯回収BOXが設置され、住民の協力を呼びかけている。